お話ししてくれた方
岡野 希春さん
神奈川県横浜市出身。2020年6月に国見町に移住。国見町の地域おこし協力隊として関係人口創出に取り組んでいる。
国見町ふるさと納税特設サイト
岡野 希春さん
神奈川県横浜市出身。2020年6月に国見町に移住。国見町の地域おこし協力隊として関係人口創出に取り組んでいる。
「こんにちは〜!」 桃とりんごの木が並ぶ農園に着くと、はじけるような明るい笑顔で女性が迎えてくれた。国見町で地域おこし協力隊をしている岡野希春さんだ。岡野さんは現在、国見町に関わる人を増やすためのプログラム「クニミノマド」を運営している。
メインの活動となるのは一本の桃やりんごの木を複数人でシェアし、収穫するまでの過程を楽しむ「オーナー制度」の運営だ。オーナーになると、岡野さんが果樹農家さんから学んだ情報などをまとめた季節のお便りが届いたり、国見町で農園見学や収穫体験ができたりする。ちなみに、現地へ足を運べない人のために、オンライン収穫イベントも開催している。その他にも国見町を身近に感じられるように、産地直送で桃やりんごが自宅に届いたり、岡野さんが工夫をこらした様々な特典がもらえたりとお楽しみが盛りだくさんだ。
オーナー制度がはじまって一年目には15名がオーナーに、2年目には県内にとどまらず県外に住んでいる人も合わせて70名の応募があった。なぜそこまで一年で増えたのか聞いてみると「広告を数打ったわけではないんです」と岡野さん。
「収穫した桃やりんごをお届けする時に「オーナーになりました」と書かれたオリジナルのおすそ分け袋を一緒にお送りしているのですが、おすそ分けをもらった方がこの制度に興味を持ってくださるようで、来年は自分もオーナーになってみようかなという気持ちがわいて少しずつ広まっているようです。私自身、身近な人を大切にしたいと思っているので、一人ひとりのオーナーさんから自然とこの制度が広まってくれてとても嬉しいです」
「もともとは国見町の周遊ツアーをやろうかと考えていたんです」と振り返る岡野さん。なぜ周遊ツアーではなく、オーナー制度をはじめたのか。それは、岡野さんが地域おこし協力隊として国見町に赴任した2020年はコロナ禍に突入したタイミングで、外出の制限がかかり始めていたから。
「外出したり大人数で何かをしたりするのが難しくなっていたので、『間接的にでもいいから国見町と持続的な関わりを持ってもらいたい』という想いから、オンラインでもオフラインでも関われるオーナー制度をはじめました。実はオーナー制度そのものは他の地域でも行われています。しかし、他の地域のオーナー制度は、一本の木にできる約400個の果物を半分もしくはすべてもらえるという内容なんです。昔は採れた果物を知り合いに配ったりするおすそわけの文化があったけど、今の時代はあまりたくさんもらっても逆に困ってしまう。そのため、他の地域のオーナー制度をアレンジし、一本の木になる桃やりんごを複数人でシェアする仕組みにアレンジしてみようと考えました」
岡野さんが国見町の魅力を発信しているのは、協力隊業務内だけではない。なんと要望があれば、プライベートでオーダーメイド型のツアーを開催しているという。
「農業体験をしたり、参加者と一緒に町内の道の駅と商店街で買った食材をつかって料理をしたりと、田舎ならではの暮らしを体験できるようなツアーを企画運営しています。国見には何もないって言う人もいるけれど、まだみんなが気づいていない国見町の魅力を発見し、深ぼることができるのはないかと思い、ツアーをはじめました」
オーナー制度やオーダーメイド型ツアーに続いて、ゆくゆくはふるさと納税の返礼品の開発も視野に入れていると取材の最後に教えてくれた。
「ふるさと納税を利用するときって、どこの地域に寄付するかだけでなく、返礼品の内容で寄付先を選ぶ人も多いですよね。だからこそ私は国見町を知らない人が町に興味を持って、関わりたくなるような返礼品をつくりたいと思っています」
取材を進める中で、岡野さんのいきいきとした表情や声色からは「国見町が好き」と言う想いが終始伝わってきた。そんな岡野さんがつくりだす国見町の関わりしろがどこまで広がっていくのか、とても楽しみだ。
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